こんにちは!カメラマンの長谷川 ksk_photo_manです!
簡単に自己紹介すると、僕はカメラ歴12年、Photoshop歴15年。
広告写真スタジオに7年勤務後、現在はフリーランスで、料理の写真を撮っています。
ところで、 三脚選び悩みますよね。
僕も三脚を選ぶときは悩みました。
ヨドバシカメラにいって
どの三脚がいいですかね?
って相談したとき、
良い三脚、悪い三脚っていうのはなくて、どれが適切なのかで選んでください
って言われました。
僕として「最近のオススメはこちらです」とサクっと決めたかったので、少し残念な気持ちになりましたが、三脚を使い続けて数年経った今なら、その店員さんの気持ちがわかります。
「良い三脚、悪い三脚っていうのはないので、どれが合っているか」が大事です。
今回の記事では、「三脚の選び方と使い方」をお伝えしますね!
まず「なぜ三脚が必要なのか」目的をハッキリさせておく
撮影をする時、三脚を使わずに写真が撮れるなら、それに越したことないです。
持ち運ぶ物は少ないほうがいいですし、三脚を使えば、機動性や速攻性は失われてしまいます。
しかし、三脚を利用するからこそ、納得のいく撮影がしやすくなる場面も多くあります。
まず、あなたがなぜ三脚を必要としているのか、三脚を使う「理由」を明確にしておくことが大切です。
おおまか下記に分かられると思います。
- 夜景などスローシャッターでもブレずに撮りたい
- 超望遠レンズ・マクロレンズを使う
- 固定した構図で撮りたい
1:夜景などスローシャッターでもブレずに撮りたい
夜はどうしても光量が少なくなってしまうので、シャッタースピードが遅くなり写真がズレやすくなってしまいますね。
スローシャッターでもブレない写真を撮るためには、三脚が必要ですね。
もし海沿いや山などで撮影するなら、重さのある三脚がオススメです!
強風に負けない安定感が必要だからです。
2:超望遠レンズ・マクロレンズを使う
超望遠レンズを使う場合も考えられますね。
超望遠レンズがブレやすいのはもちろん、超望遠レンズを手持ちで撮影し続けるのは疲れるからです。
三脚を使うことで、長時間の撮影にも対応できます。
望遠レンズを使うなら、三脚の「耐荷重」をチェックしましょう。
「カメラ本体の重さ+望遠レンズの重さ」が、三脚の「耐荷重」以内なら大丈夫です。
3:固定した構図で撮りたい
商品写真、料理写真など、しっかり構図を決めて撮りたいときにも三脚は有効です。
三脚を使うことで、主役以外のものにも気を配り、写真全体としての完成度を高くすることができます。
商品撮影の場合、足の部分に「目盛り」がついてる三脚が便利です。(ベルボンなど)
頻繁に高さを変更するシーンでも、水平がとりやすいからです。
次に、代表的な三脚のメーカーを見ていきましょう!
三脚のメーカー
ここでは主要メーカーについてご紹介します。
- ベルボン(Velbon)
- スリック(Slik)
- マンフロット(Manfrotto)
- ジッツオ(Gitzo)
- HUSKY(ハスキー)
1:ベルボン(Velbon)
1955年に創業した日本を代表する三脚メーカーです。
プロ用からコンパクト向けまで豊富に取り扱っています。
2:スリック(Slik)
1956年に創業した三脚メーカー。
ベルボン(Velbon)と並んで日本の三脚メーカーでは有名です。
商品は、低価格で手頃なものから、大型まで豊富に取り扱っています。
3:マンフロット(Manfrotto)
イタリアの三脚メーカーです。
デザイン性に優れています。
三脚だけではなく、ビデオ用やスタジオ機材も扱っているメーカーです。
写真業界初の3ウェイギア付き雲台などのシステムを作り出すなど、業界の大御所です!
4:ジッツオ(Gitzo)
歴史あるメーカーです。
他のメーカーと比較すると高価ですが、プロやハイアマチュアから人気があります。
また、風の強い場所で(山頂などで)撮影する時は、ある程度の重さがないと風に負けて、写真がブレてしまいます。
よく山登りをしている友人は、こちらの三脚を持っています。
5:HUSKY(ハスキー)
こちらもプロやハイアマチュアから人気です。
広告スタジオの現場でも使われています。
売れ筋メーカー
価格.comの売れ筋(2020/11現在)を見ると「ベルボン」「マンフロット」「スリック」が売れ筋トップ3ですね。
どのメーカーの三脚を選ぶか悩んでいる方は、この3つに絞るのもアリかもしれないですね!
三脚の各部名称と特徴
では、ここから三脚の各部名称と特徴をお伝えしていきますね。
1:雲台(うんだい)
カメラを載せる部分です。
三脚だけあればそれだけで使えるわけではなく、この雲台が必要です。
三脚と雲台が分割になっているタイプと、一体型のタイプがあります。
2:センターポール(エレベーター)
センターポールは、上下して構図の調整のために使います。
高さをいっぱいまで伸ばしてしまうと、安定感がなくなってしまうので注意が必要です。
3:脚ロック
三脚の脚を伸縮したとき、固定する部分です。
脚ロックの種類は「ナット式」と「レバー式」の2種類があります。
ナット式
ナット式は、ナットの部分をひねることでロックを開閉します。
構造上故障が少ないです。
レバー式
レバー式は、ワンタッチで固定することができます。
ワンタッチなので早く固定することができます。 (僕は、せっかちなのでレバー式を使っていますw)
段数
三脚の脚を伸ばせる段階のことです。
2段、3段、4段などがあります。
段数が少ない三脚のメリットは、ロックする場所が少ない分、セッティングがスピーディーに行えることです。
段数が多い三脚のメリットは、伸張を短くすることができるので、コンパクトにできて持ち運びが便利です。
また段数が多いと、最下段の脚は細くなります。
その分、安定感はなくなってしまうので、安定感を求めるなら段数が少ないほうがいいかもしれないですね。
- 安定感を求めるなら、2~3段
- 持ち運ぶことが多いからコンパクトの方がいいなら、3~4段
三脚の種類・大きさ
三脚はいろんな大きさがありますね。
ここでは大きさを3つに分けました。
- 小型三脚・卓上三脚(1m未満)
- 中型三脚(1m〜1m70cm)
- 大型三脚(1m70〜)
1:小型三脚・卓上三脚(1m未満)
コンパクトなので、かさばらず旅行などに持っていくとき便利ですね。
コンパクトカメラや軽量の一眼レフに適しています。
脚が短い分、被写体に寄りやすいというメリットもあります。
プラスチック製は軽くて便利ですが、少し安定感がないです。
2:中型三脚(1m〜1m70cm)
多くの方がこの中型三脚を使っているかと思います。
運動会や風景写真など幅広く対応できますね。
値段は数千円から買うことができますが、安いものはちょっと作りはチープです。
1万円前後だとしっかりした三脚が買えます。
望遠レンズをつけるなら、
大口径の望遠レンズをつけるなら、
3:大型三脚(1m70〜)
重量ある中判・大判カメラでの撮影に向いています。
大きく重たいので、安定感があります。
超望遠レンズを使うときなどあると便利ですね。
値段は高価ですが、「頻繁に三脚を使う」「安定感がある三脚が良い」という方は、大型をオススメします。
三脚選びの3つのポイント
ここまで三脚の種類をお伝えしてきました。
おおまか絞れてきましたかね?
ここからは、カメラの三脚を選ぶときのポイントについてお伝えしますね!
- 高さ(最低・全高)
- 耐荷重
- 持ち運びやすさ・重さ
1:高さ(最低・全高)
最短・最長の三脚の高さをみておきましょう。
三脚の最短とは、三脚を使ったときの「一番低い位置」のこと。
三脚には、通常よりも脚を広げ、かなり低い位置に構えることができる三脚もあるので確認しておきましょう。
また最長も大切です。
三脚の脚とエレベーターを最大まで延ばし状態を見ておきます。
こうして「一番低いアングル」と「一番高いアングル」を知っておくといいです。
また、最初の1本目は、家電量販店で実際に三脚を広げてみたり触ってみることをおすすめします。
実際の重さや使い勝手は、やっぱり実物を触るのが一番です!
2:耐荷重
耐荷重とは、三脚や雲台が支えられる機材(カメラ)の重量です。
耐荷重は商品説明欄に記載されています。
もし記載が見つけられないときは、店員さんに確認しましょう。
現状のカメラの重量を調べてから購入するといいですね!
今後、望遠レンズを買い足す可能性を考慮して、耐荷重は余裕をもって選びましょう。
3:持ち運びやすさ・重さ
三脚は基本的にかさばります。
なので持ち運ぶときの大きさ、重さは重要です。
重たすぎると持ち運びが大変になってしまいますね。
しかし軽量すぎると安定感がなくなります。
三脚の選び方まとめ
冒頭でもお伝えしたように、使うシーンを出来るだけ明確に考えおくことが大切です。
例えば、工場の夜景の写真を考えている場合、軽さで三脚を選んでしまうと後悔するかもしれません。
海辺の強風に負けて写真がブレてしまう恐れがあるからです。
また三脚は安価なものなら数千円からありますが、「安い」だけの理由で三脚は買わない方がいいと思います。
三脚は本当に長く使うんです。
使い方次第では、カメラよりも長持ちします。
なので、三脚はかなりハードな撮影にも耐えうる程度の良質なものを購入されることをオススメします。
では次に、三脚の使い方をお伝えしますね!
三脚の基礎知識
おさらいの意味も込めて三脚の基礎知識をお伝えします。
三脚は「脚部」と「雲台」2つで成り立っています。
「脚部」は、何本かのパイプで構成されていて、伸縮可能です。
使うときは、3本とも同じ長さに伸ばして使うのが一般的です。
状況によっては、同じ長さにすることが難しい場合もあるのですが、そのときは雲台が平行になるようにセットします。
3本の脚の中央にあるのが「センターポール(エレベーター)」です。
高さの微調整のために使います。
3本の脚でおおまか調整して、その後センターポールで微調整します。
「雲台」は、カメラを自由な角度で固定する役割です。
雲台の種類はさまざまあります。 雲台をまだ購入されていないかたはコチラの記事を参考にしてみてください。
三脚の運び方
長くて大きい三脚は、人に当たると危険です。
人気のある撮影スポットに行くときは、人とすれ違う機会も多いので、注意が必要です。
また電車など公共機関を使うときも、人混みで接触する恐れがあるので気をつけたいですね。
一番安全な運び方は、ケースに入れて持って行くことです。
ケースに入れておくと、相手に怪我をさせてしまう確率をかなり下げることができます。
三脚ストラップを使う場合は、雲台を下にして肩で背負うのが正しい持ち方です。
雲台を上にしてしまうと、すれ違ったとき相手の顔に雲台部分が当たってしまうかもしれません。
スゴく危険なので、上下逆さまにして運びましょう。
また三脚ストラップで公共機関を使うときは、三脚を胸で抱えるようにして持つようにしましょう。
三脚の設置場所
マナー・モラルの話ですが、人気の撮影スポットや観光地で三脚を使う場合は、他人のジャマにならない場所に設置しましょう。
写真を優先するあまり、道の真ん中や細い道で三脚を広げている人をたまに見かけます。
周りに配慮して三脚の設置場所を決めましょう。
三脚の設置方法
三脚の足先の使い分け
さて、ここから具体的に三脚の設置方法をお伝えしていきますね。
三脚の足先を見てみてください。
足先の「ゴム」を回すと尖った「スパイク」が出てきます。
室内など地面が固い場所では「ゴム」を使います。
屋外の野原や土の上などで安定させたい場合はは「スパイク」を使います。
室内でスパイクを使うと、床を傷つけてしまうので注意してください。
三脚の脚はしっかり開く
次に脚を開きます。 脚はしっかり全開する位置まで開きます。
中途半端に開いた状態だと不安定になってしまうからです。
もし三脚が倒れてしまったら、カメラが悲しいことになるので注意してください。
三脚の向きは、被写体側に1本、手前に2本
足の向きの基本は、脚の一本とカメラの向きが同じになるようにします。
被写体側に1本、手前に2本の状態です。
こうすると2本の脚の間に、自分の足を入れることができます。
逆に被写体に2本、手前に1本の状態だと、三脚の脚を自分で蹴ってしまう恐れがあります。
またこの向きだと、被写体の方向にカメラが倒れてしまう可能性があります。
そうすると倒れたとき、レンズ部分から地面に接触してしまうことになってしまいますね。
レンズの故障はとても悲しいので、三脚の向きには注意しましょう!
三脚の脚は太い方から使う
撮影中は風や振動など、いろんなブレの可能性があります。
これを出来る限り軽減させるために、太いほうから使います。
三脚の脚は構造上、上段ほどパイプが太く、下段になるに従って細くなっていきます。
出来るだけ上段の太いほうから伸ばすのが基本です。
センターポール(エレベーター)を伸ばしすぎない
三脚のセンターポールは、高さの微調整に使います。
センターポールを上げすぎてしまうと、重心が高くなり不安定になります。
重心は低いほうが安定するので、エレベーターは伸ばしすぎないように注意しましょう。
目安としては、「半分くらいまで」です。
カメラをしっかり付ける
クイックシュータイプをつけるときの注意するポイントは「クイックシュー」の部分をしっかり閉めることです。
ここが甘くなっていると、カメラを傾けたときはカメラが外れて落下する恐れがあるからです。
しっかり閉めましょう!
カメラ・レンズの設定
シャッタースピードが遅い場合は、以下のことに気をつけてください。
レンズの手ぶれ補正はOFFにしておく
手ぶれ補正をOFFにして撮影します。
レンズの手ぶれ補正をONにしておくと、カメラが誤作動を起こし写真がブレてしまうときがあるためです。
レリーズ、セルフタイマーを使う
シャッタースピードが遅いと、シャッターボタンを押したときの振動で写真がブレてしまうときがあります。
そんなときはレリーズを使います。
またレリーズを持っていない方は、カメラの「2秒セルフタイマー」を使うといいです。
更にミラーアップして撮影すると、ミラーショックしないので、ブレずに写真を撮ることができます。
撮影中はカメラ・三脚に触れない
三脚が倒れないか心配で三脚に触れていると、それがブレの原因になってしまうことがあります。
撮影中は、三脚に触れないようにしましょう!
最後に
長くなりましたが、ここまで読んでくださってありがとうございます。
以上、「三脚の選び方と使い方」についてお伝えしました!
ほかの人から見て気持ち良いようにマナーやモラルを守って、カメラライフを楽しんで頂けると嬉しいです!
また、「ストロボ」があると、日中シンクロやブツ撮りもできて楽しいですよ。
そこで次の記事では、「ストロボの種類」を解説。
よろしければごらんください。
コメント