こんにちは!カメラマンのけいすけです。
と思っていませんか?
この記事では、料理写真のライティング紹介と「どうやってライトの位置を決めたら良いのか」についてお伝えします。
簡単なプロフィール
- 広告写真スタジオ7年勤務
- カメラ歴12年
- 料理撮影をメインに活動しているプロカメラマン
この記事のもくじ
料理撮影のストロボライティング
あくまで僕の例ですが、ストロボを3つ使っています。
- メインライト1つ
- サブライト2つ
という構成です。
実際にどう使うのかをお伝えする前に、「なぜストロボを3つ使うのか」についてお伝えします。
ストロボを3つ使う理由
個人的な考えですが、美味しそうに見える料理写真は、以下の3つの要素が必要だと思っています。
- 立体感(全体のトーン)
- 色
- シズル感
この3つの要素を、ストロボ1つずつに割り当てます。
- メインライト:立体感(全体のトーン)
- サブライト①:色
- サブライト②:シズル感
「どうして、ストロボ1つに対して、役割を1つだけ」にするのかというと、役割を1つにした方が、考えることがシンプルになり、ライティングの微調整がやりやすくなるからです。
例えば、
- 立体感(全体のトーン)を変更したくなったら、メインライトを調整
- 料理の色を、強調したいと思ったらサブライト①のパワーを強くする
- 料理のシズル感を強調したいと思ったら、サブライト②のパワーを強くする
といった具合です。
逆に、複数の役割を1つのストロボでまかなうと、「一部分を変更したことで、ほかの要素に悪影響が出てしまう」ことがあります。
こうなると、むしろストロボのライティング調整が複雑になることも・・。
(考えるのが、面倒に・・笑)
なので、できるだけシンプルにしたいので「1つのストロボに対して、役割は1つ」にしています。
料理写真のストロボライティング
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上記の図が、料理写真のストロボライティング構成です。
既にお伝えした通り、
- メインライト:立体感(全体のトーン)
- サブライト①:色
- サブライト②:シズル感
の役割を割り当てた構成です。
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次は、ライティングの位置の決め方についてお伝えしていきます。
料理写真のストロボライティング-メインライト
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メインのライトは、主に写真全体のトーンと料理の立体感のためのストロボライトです。
(ただ、ストロボの位置によっては、「色」にも影響します。)
カメラのアングルにもよりますが、最初は前後は奥に30度、高さは料理に対して35度くらいの逆光にセッティングしておくといいです。

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ここから、テスト撮影をしながらライティングの調整をしていきます。
1番重要なストロボライトなので、「どこに移動させたら写真にどう影響するのか」を理解しておくことが大事です。
できるだけ詳しくお伝えします。
メインライトの上下
メインライトの上下は、
- 写真全体のトーン
- 料理の立体感(コントラスト)
に影響します。
メインライトを上に移動

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例えば、ストロボライトを上に移動させると、
- 光は全体に回りやすくなる
- 写真のトーンはコントラストが低く
- 立体感も少なく
なります。
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光が全体に回るので、優しい印象になります。
「背景のみ」の写真を見ると、写真全体に光が回ってる様子がわかると思います。

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なので、女性が好む食べ物(例:スイーツ・ケーキなど)の場合、ストロボライトの位置は少し上の方が撮りやすいと思います。
ただ、高い位置にしすぎると「お店の照明で撮りました」感が出てくるので、ご注意を!
メインライトを下に移動

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逆にストロボライトを下に移動させると、
- 写真全体のトーンはコントラストが高く
- 立体感が強調
されます。
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写真全体のコントラストが強くなるので、立体感が強調されます。
良く言えば「かっこいい」(悪く言えば「コワイ」)写真になります。

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コントラストが強くなるので、ラーメンなど男性が好む食べ物に合うかと良いと思います。
メインライトの上下の比較

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ただお皿の数が多い場合は、高い位置からメインライトを当てた方が良いです。
低い位置から当てると、ストロボの反対側にあるお皿まで光が届かないからです。
メインライトの前後
メインライトの前後は、「写真全体の雰囲気を重視する」か「”料理が美味しそうに見える”を重視するか」に影響します。
(文字で伝えるのがとても難しい・・・)
メインライトを奥に移動

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メインライトを後ろに移動させると、写真全体の雰囲気が良い写真になります。
奥から、光が差し込んでいるような写真になるからです。
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写真全体としては、爽やかな印象の写真になります。
ただ「”料理が美味しそうに見える”」は、少なくなるかなと思います。
また、メインライトが奥にいくと、より「逆光」の位置になっていくため、「色」が見えにくくなります。
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メインライトを手前に移動

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メインライトを前に移動させると、写真全体の印象は少し下がりますが、料理がより美味しそうに見えます。
メインライトを前に移動させたことで、料理への影響が大きくなるからです。
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メインライトが手前に移動すると、より「色」が表現されます。
メインライトの前後を比較

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メインライト+サブライト①

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サブライト①は、「色」専用のストロボライトです。
手前からの光で、料理のシャドー部分を明るくします。
料理の「色」は、シャドー部分で見せるからです。
このストロボライトは、ストロボの出力パワーで調整します。(位置は固定なので)
最初はストロボの最弱パワーからスタートして、テスト撮影をしながらバランスを見ていくといいです。
これはレフ板でも代用できます。
僕は、サブライト①と、レフ板を併用しています。
シャドー部分に光を当てて、料理の「色」を見せます。

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メインライト+サブライト①+サブライト②

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サブライト②は、「シズル感」専用のストロボライトです。
このストロボライトは、「位置」と「出力パワー」で調整します。
位置は、だいたい後ろ45度、”高さはお皿の”20cm上です。
「高さはお皿の」というのは、お皿や器によって、ストロボの高さ位置が変わるからです。
「出力パワー」は、ストロボパワーの最弱から始めると良いです。
このサブライト②で、シズル感を強調します。

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ただ、強くしすぎると、あまりよろしくない影が目立ってしますので、バランスを見ながら調整します。
最後に
ライティング初心者の方は1つでも全然だいじょうぶです。
メインライト1つでも充分に美味しそうに撮れます。
それと今回はボックスライトを使いましたが、ボックスライトは比較的コントラストが強いです。
なので、撮影スペースが確保できる方は、アートレやトレペを垂らしてディヒューザー越しのライティングをした方が撮りやすいカモです!
参考:ストロボ ディフューザーの比較・使い方!ライティング基礎
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